個人事業経営協会/Personal Business Management Association
 大量集客と安価販売/今日の消費の現場     
値段を下げて販売すると、その商売は下降線をたどることになる
小さな会社の安価販売の欠点は、あらゆる面でレベルを下げてしまうことです

小さな会社の安価販売の欠点は、あらゆる面でレベルを下げてしまうことです
   
安価販売は、資本主義社会における消費者への最高の恩恵です。
これは、効率的生産や大量生産、大量販売によってもたらされるものです。

この安価販売には、いくつかの特徴があります。
まず、事業規模が大きな会社の方が絶対的に有利なことです。設備投資や人材の確保に膨大な費用が必要になるからです。
また、安価販売をすることによって、いろいろな面で変化があります。

特に小さな会社の場合には、欠点が明確に出てしまいます。
安価販売を意図するときは、基本的に大量販売を目指しますから、その対応に費用が必要になります。

その費用の多くは設備や人員の確保です。
ところが、急ごしらえで集めた陣容では的確な行動ができません。そのため、小さな会社にとって重要なお客様対応のレベルが一気に下がることになります。

お客様の扱いが雑になると同時に、商品などの扱いも雑になります。
結果、お客様の層が低下していきます。
そして、利益額が減ることになります。

さらに困ったことには、せっかく安価販売をしたとしても、商品の品質に対する疑問が高まることです。
「単に不良品を安く売っているだけでしょう!」などと・・・。

安価販売は、 個人事業や小さな会社、小さなお店にとっては事業の存続を左右するほどの欠点になるのです。

ところが、不思議なことに、事業規模が大きな会社の場合は、その欠点が現れません。
見えません。

それは、ほとんどの消費者に根付いている規模崇拝、権威崇拝、数字崇拝の恩恵があるからです。
消費者は、大きな会社の安価販売は、消費者のために安価販売をしていると理解してしまうのです。

ですから、安価販売をすれば、消費者が群れ集まってしまうのです。
さらに、ポイント付与をいつもの5倍などとして呼びかければ、お客様の列ができてしまいます。

そして、そのときの販売量は尋常ではありませんので、確実に利益を確保しています。
そもそも仕入れ価格が違っているのですから、大きな会社が絶対的に有利です。

安価販売をすれば売れる!
確かに売れるかもしれませんが、大きな会社は確実に利益を確保し、小さな会社は経営のレベルを下げ、同時にお客様の層を下げることになります。

ですから、安価販売は、基本的には大きな会社の独壇場なのです。
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値段を下げて販売すると、その商売は下降線をたどることになる
   
事業拡大を意識して商品の販売量を増やそうとすると、手っ取り早い方法として販売価格を下げることを考えます。いわゆる値下げです。

値下げしたことを広告宣伝で消費者に知らせれば、確実に販売量を増やすことができます。

同じ商品を安価で販売しているのですから消費者はお得感に満足します。

販売価格を下げることで当初の目的、販売量の増大は達成できますが、逆効果もあります。

値段を下げて販売すると確実に客層が低下することです。

消費者は、値下げした価格を見て、今までの価格に疑問を持ちます。
そして、決定的なデメリットは、消費者が値引きした最低の価格を脳ミソに刻み込んでしまうのです。

商品の品質ではなく、値引きした価格をインプットしてしまうのです。
値引きして販売すると、その値引きした価格が基準になります。

その数字を見れば、それ以上の価格のときは買わなくなるのです。

商売人が値引きを辞めると、お客様が潮を引くようにいなくなります。
またそのお店に寄って来なくなります。

お客様が来てくれない商売は惨めです。
買ってくれなくても来て欲しいとまで思うようになります。

商売人は、お客様で溢れたお店を懐かしみ、再度安価販売を計画します。
そして、客寄せのために値引きした価格で販売できる商品を集めます。

そのほとんどの商品は、少なからず品質が劣ります。
仕方がありません。販売する価格が決まっているのですから・・・。

新しい商品を、消費者がインプットした値引きしたときの価格、或いはそれ以下の価格で販売します。

もう業績や利益などを考える余裕がありません。
お客様が来てくれていることの安堵感のみが先行します。

少し品質が劣る商品を消費者が脳ミソに刻み込まれた価格で販売します。
お客様は来てくれましたが、少しづつ減っています。

そして、何よりも変化したのは、ブランドや品質でなく、価格だけで購入する人が増えていることです。

そして、その後は業績を悪化させる「安ければ安いほどいい!」と考える消費者だけが来店するようになっています。

「品質が劣る商品を安価で売るお店!」

そのような烙印を押されたお店には、今日も「安ければ安いほどいい!」と考える消費者が来てくれています。
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