個人事業経営協会/Personal Business Management Association
 顧客力で勝負する/小さな会社の経営の法則 
あなたは、善意の消費者をどれだけ意識して仕事をしているか
心理学や社会心理学が事業経営の重要な位置を占めている

余裕がない人を相手にする商売はとても楽ですが・・・
 
余裕がない人を相手にする場合、楽に商売ができることを説明させていただきました。
しかし、余裕がない人には、特徴があって・・・
<続く>
心理学や社会心理学が事業経営の重要な位置を占めている
   
昨今頻繁に広告宣伝で伝えられるポイントの付与や割引券の配布は、心理学や社会心理学から得た効果的な顧客確保の方法と言うことができます。

ご承知のように、事業経営は心理学や社会心理学から多くを学び、顧客確保に活かされています。さらに言えば、顧客確保では心理学や社会心理学が欠かせないのです。

今は退きましたが、セブンイレブンを一流企業に育てた鈴木敏文氏は、各所で「商売は、心理学だ!」と言っています。

「メラビアンの法則」にしても、「ザイオンスの熟知性の法則」にしても、提唱してるのは心理学者です。

これらを考えただけでも事業経営と心理学が一体的な位置にあることが理解できると思います。

事業経営では、「消費者をいかに集めるか!」、「消費者にいかに買わせるか!」に心理学を積極的に活用しています。

消費者に余裕がない社会では、手っ取り早く顧客確保をするためには「お得」という種(餌)が効果的に使われます。
そのような社会では、消費者は、「安価」と「お得」を積極的に求めているからです。最近では、「キャッシュバック」という言葉も好まれています。

実際、「安価」と「お得」、「キャッシュバック」が消費者に価値を提供しているわけではありません。事業経営では、その経費を事前に販売価格に転嫁していることが通常だからです。

とは言え、消費者は、「安価」と「お得」、「キャッシュバック」の恩恵を受けることを否定しません。それは、中には恩恵を受けない消費者が存在していることを知っているからです。

自分以外の消費者が恩恵を受けてないのに、自分だけが「お得」を得ていいるという優越感や満足感は、まさに心理学です。

不思議なもので、余裕がない消費者ほど心理学が活きてきます。余裕がないときは、考える方向が絞られてくるからです。
そして、余裕がなければないほど「お得」に積極的になります。

「貧乏人を相手に稼げ!」
「困っている人を相手にする商売は楽だ!」


あまり良い表現ではありませんが、実際に多くの企業の経営や営業で見ることができます。
少し荒っぽい商売になってしまいますが、すべて心理学の応用です。
お客様の心理状態を考えて商売をすれば成果が高まると言うことです。
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あなたは、善意の消費者をどれだけ意識して仕事をしているか
   
商売人にとっては、消費者はすべてにおいて善意の立場にあります。

ときには商売人と消費者は相反する意見を持ち戦うことがあります。
が、商売人にとってはすべてが善意の消費者であることが前提になっている必要があります。

善意の消費者であることを前提に商売をしていると、あらゆる面でお客様対応が変わってきます。
販売促進的な広告宣伝が広報活動になり、利点も欠点も同等に扱って消費者に説明できるようになります。

結果、消費者は、商品を選別しやすくなり、商売人に対する信頼が高まってきます。

私は、この「善意の消費者をどれだけ意識して仕事をしているか!」のレベルを顧客力と呼んでいます。

「商売の目的は?」と問われて・・・
「稼ぐこと!」「儲けること!」などは常識的として、「便利な商品を消費者に届けたい!」「新鮮な食材をできる限り早く届けたい!」などという考えもあります。
前者は商売人側に立っての考え方であり、後者は消費者のための行動としての商行為を説明しています。

しかし、実際には、その論理だけでは、商売は成功しません。
理由は、消費者が人間であることを認めていない点にあります。

商売人が中心にあって、「商品が良いと判断すれば買えばいい!」という考え方が見え見えです。

商売人が「消費者のために!」と叫んでも、消費者には逆の意味にとらえて届いています。
先日の朝日新聞(2017・6・23)にこのような記事が掲載されていました。
「リボ払いになっていない?」「専用カードで契約 要注意!」

記事は「リボ払い専用」のクレジットカードを契約するときの注意喚起です。
クレジットカードで買い物をしたとき、通常のカードでは一括払い、或いはリボ払いを支払い時に選択します。

一方、「リボ払い専用」カードでは、買い物のすべてがリボ払いになります。
支払い時にレジ係に聞かれて、「一括払い」と言えばお店の伝票には「一括払い」と表示されているようです。

ところが、「リボ払い専用」カードの場合、それでも実際の支払いはリボ払いになるようです。「リボ払い専用」のカードだからです。

さらに、サイトのカード申し込みでは、「リボ払い専用」カードであることの説明がわかりにくい位置に記載されていたようです。

「リボ払い専用」カードであることを知っていて申し込んだ消費者は、何も問題ありません。また、リボ払いが良くないのではありません。

問題は、「リボ払い専用」カードであることを曖昧に理解して契約した消費者が存在していることです。

サイトのカードの申し込みでは「リボ払い専用」カードが通常の便利さであるように説明されています。しかし、よく読めば「リボ払い専用」カードであることが理解できます。

私も確認のために読みましたが、カードを必要とする人であれば見落す可能性を感じました。

「よく読まなかった消費者が悪い!」という評価があります。
確かにそのような意見や評価もあります。

余談ですが、この「リボ払い専用」カードの契約推進は、「低金利時代」が背景にあります。
大手メガバンクのカードローンも同様のことが背景にあるようです。

この契約推進サイトの場合、善意の消費者であることの認識が低いような気がします。
今回、消費生活センターへの相談が多発したことで新聞の記事になりましたが、カード発行会社は信用の低下を招いたはずです。

商売人は、善意の消費者を相手に商売をします。
消費者は常に正しいという考え方です。

素人の消費者を相手にやさしい言葉で明解に説明することが必要と思います。
消費者は、すべてが商売人と同等の知識や常識で商売人と関わっているわけではありません。
そのことを理解して商売をすれば、どれだけ消費者の心情や立場を理解しているかを問いながら事業経営をする必要があります。
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